薪ストーブ SB183-035 炉室をバーミキュライト板で囲ったら、燃え方が変わった

製品名
薪ストーブ SB183-035
種類
住宅設備
使い続けた記録
薪ストーブ SB183-035 4本目/全4本

※ 2025〜26年の冬の記録です。炉室を囲ったのは2026年2月19日でした。

薪ストーブ SB183-035 の暖房能力には満足しているのですが、とにかく薪をたくさん使います。薪棚は幅 1.8m・高さ 1.8m のものが7本ありますが、冬の終わりにはがらがらになってしまい、7本では1シーズンが厳しいという状態でした。

燃え方にも不満がありました。細い薪で 200℃ くらいまで上げてから太い薪に切り替え、空気を少し絞ってゆっくり燃やす、というのがいつものやり方です。ところが太い薪を入れると温度が 150℃ くらいまで下がってしまい、結局は空気をたくさん送ってガンガン燃やすことになります。熾火もあまり残りません。

バッフルとガードに続いて、今回は AI(Gemini)に相談しながら、炉の中そのものに手を入れました。

まずは L アングルを1本

最初にやったのは、バッフルの支えに使った 3cm×3cm の鉄の L アングルの端材を、炉の底のグレーチングの上に置くことです。長さがちょうど炉の奥行きくらいあるので、真ん中に手前から奥へ、山形に置きました。どんな向き・長さの薪を入れても、グレーチングとの間にすき間ができて、下からの空気が通ります。鉄なので、薪を乱暴に置いても割れません。

これは確かに効果がありました。よく燃えるようになったせいか、ガラスがほとんど曇らなくなったのです。以前は上の4分の1くらいがうっすら白くなって、毎日クリーナーを付けて雑巾で拭いていたのに、L アングルを入れた週は、月曜日に1回拭いたきりでした。クリーナーは地味に高いので助かります。

炉室をバーミキュライト板で囲う(2026年2月19日)

このストーブの炉室は、ストーブの外壁がそのまま炉になっているのではなく、内側を 2cm ほどの中空の鉄板が覆っています。その内側に、厚さ 25mm のバーミキュライト板をバッフルの高さまで立てることにしました。

炉の底のグレーチングは脚付きのすのこのような形で、まわりの鉄板との間にすき間があります。そこに板を差し込めば倒れずに立ちます。鉄板とは密着させず、数ミリのすき間をあけました。

板は、今回も山のえんとつ屋さんで買いました。ストーブに合わせて加工した製品ではなく、切る前の原版をそのまま売ってもらえることになり、無駄が出ず割安で済みました。そのかわり、切るのは自分です。板は高いので、失敗すると大変です。バッフルのときと同じく、まずスタイロフォームを切って炉の中に置いてみて、それを型にしてバーミキュライト板を切りました。

スタイロフォームを切って炉の中に立て、型を取る

届いた原版

型に合わせて切ったバーミキュライト板

囲い終わったところ。グレーチングの真ん中に置いてあるのが L アングル

じつは最初に届いた原版は、郵送中に割れてしまっていました。交換してもらうなど少しバタバタしましたが、山のえんとつ屋さんが新しい板を送ってくださり、ありがたいことでした。

火を入れてみると

試運転では、本来褒められたやり方ではないのですが、焚き付けがそこそこ燃え上がった段階で太めの薪を3本入れてみました。これまでなら、いったん鎮火気味になってから持ち直す、という感じだったのに、すぐに激しく燃え上がりました。しかも、ストーブの外側の左右はまったく熱くない、どころか暖かくすらありません。

空気を完全に絞ってみると、オーロラのような炎(二次燃焼の炎)がこれまでになくきれいに出ます。温度が 200℃ を下回らないので、新しい薪を入れてもすぐに燃えていきます。

囲った炉で、その日の夕方に焚いたところ

意外だったのは煙突の温度です。薪を入れる扉の温度計は 230℃ くらいなのに、ストーブのすぐ上の煙突は 50℃ ほど。以前は 60〜70℃ になっていました。炉の中の温度が上がれば、その分の熱が煙突から逃げてしまうのでは、と心配していたのですが、まったくの逆でした。

理由を自分なりに考えてみると、

  • 熱の多くが扉のガラスから放射熱として出ていて、煙突まで行かない
  • 以前は燃え残りのガスが煙突に入り、1階から2階の屋根まで一直線に抜ける 7m ほどの煙突の中で燃えていた。今は炉の中やバッフルの上で燃え切っている

といったところでしょうか。

手持ちの放射温度計で炉の中のバーミキュライト板を測ってみると、扉の温度計が 200℃ くらいのときに 540℃ くらいありました。

灰と熾火が変わった

しばらく使っていると、灰の様子も変わってきました。これまでは燃え残りの炭の塊があるくらいだったのが、炭がかなり減り、薄い黄土色のやや硬くまとまった灰が増えてきました。これがグレーチングの上に積もると目詰まりするので、ときどき3分の1くらいを突き崩して落としています。

そして、熾火がずいぶん長く残るようになりました。以前は熾火を残そうとして、グレーチングに鉄板をかぶせてみたこともありました(失敗談はこちら)。今はそんなことをしなくても、熾火が残ります。

薪の消費は、感覚的には3割がた減ったように思います。なにより、燃え方が段違いによくなりました。ガラス越しにゆらめく炎を眺めているのは至福の時間です。顔はずいぶん熱くなりますが。

湿った薪を燃やすときは

シーズンの終わり、よく乾いた薪が尽きて、割ってから2か月ほどの松を燃やしていたときのこと。炉の中で少し黒い煙が出て、外から煙突を見ても、ごく薄く黒煙が出ているようでした。空気口を閉めきっていたので、少しだけ開けてみたところ、煙突からの黒煙はなくなりました。炉が高温になっても、湿った薪には空気が要るようです。

バーミキュライト板の囲いは、このストーブでいちばん効果のあった改造でした。