飛騨・北陸を回って京都へ(1) 高山の古い町並みと、陣屋の「郡中賄」
2022年の10月の終わり、京都の「おもちゃ映画ミュージアム」で、アニメーション作家の山村浩二さんの講演「スタレヴィッチとショヴォー『狐物語』の動物寓話」が開かれることになりました。10月29日(土)の13時30分から、定員25名・参加料2,000円という小さな会です。これを聴きに京都まで行くことにしました。

せっかく車で行くのだから、途中で見たかった所をあちこち回りながら向かうことにしました。高山、白川郷、五箇山、福井と、地図で見ると京都からどんどん離れていくルートです。京都で2泊して、4泊5日の旅にしました。
朝7時半に家を出て、高山には昼前に着きました。まずは高山市の図書館「煥章館(かんしょうかん)」へ。白い洋風の建物で、青空によく映えていました。講演の予習をしたくなるくらい、居心地のいい図書館でした。

それから、古い町並みを歩きます。

古い蔵がたくさん残っていて、それをお店や展示の場所に使っているのがいいなと思いました。こういう形なら補修の費用も出るし、町並みを残していけます。
町家のお店で、ひと休みしました。

午後は高山陣屋です。

案内板によると、天正14年(1586年)から飛騨を治めていた金森氏が、元禄5年(1692年)に出羽国上ノ山へ国替えになり、飛騨は幕府の直轄領になりました。金森家の下屋敷を代官所(陣屋)として、年貢や山林・鉱山の管理をしていた場所です。

ここで面白かったのが、食事の再現展示です。元治元年(1864年)、高柳郡代が着任したとき、8月30日の夕方から9月2日の夕方までの3日間、郡代以下少なくとも22人に「郡中賄(ぐんちゅうまかない)」と呼ぶ食事が出されました。献立の記録が残っていて、郡代一行を「上・中・下」に分けた3種類のうち、郡代や家族など6人に出した「上」の、8月30日の夕方の献立が再現されています。

料理人は「角竹屋庄兵衛」。いまの「料亭 角正」で、再現も角正の十二代目のご主人だそうです。

本膳は御飯・汁・鱠(なます)・平・香の物。紙敷には玉子かまぼこと車海老、焼物は鯛の塩焼きです。そのあとが酒宴で、人数分を盛った丼物を取り回します。

とてもきれいで、盛り付けも勉強になります。説明には、食材は飛騨のものだけでなく、全国各地から取り揃えたとあります。山の中なのに鯛の尾頭付き。3日間同じものを出すわけにもいかないし、献立を考えた人はさぞ苦労したことでしょう。
この日の宿は「たびのホテル飛騨高山」。夕食と朝食が付いて24,200円のところ、全国旅行支援で実質12,100円でした。夕食は、宿の車で町なかまで送ってもらい、舩坂酒造店の飛騨牛のお食事処「味の与平」へ。日本酒の飲み比べと、卓上で焼く飛騨牛をいただきました。

明日は白川郷へ向かいます。